複数システムの統合および仮想化に合わせ、ストレージのオールフラッシュ化で業務を効率化
2020年1月16日
データを通じたイノベーションでより良い社会の構築に貢献する、オールフラッシュストレージのリーダーであるPure Storage, Inc.の日本法人であるピュア・ストレージ・ジャパン株式会社(東京都千代田区、代表取締役社長 田中 良幸 以下ピュア・ストレージ)は、大崎市民病院(宮城県大崎市、事業管理者兼院長 並木 健二)が、ピュア・ストレージの「FlashArray//M20 R2」を採用したことを発表しました。これにより大崎市民病院は、大幅な消費電力の削減、省スペース化を実現するとともに、ピュア・ストレージの重複排除の性能の高さにより仮想マシンの容量も削減されました。
宮城県大崎市にある大崎市民病院は、大崎市および宮城県北地域の高度医療、急性期医療に特化しており、2017年度には機能評価係数Ⅱ(医療機関が担うべき役割や機能を評価する係数)が全国19位で、市町村立の病院では全国1位となった基幹病院です。本院では、システムのハードディスクを中心としたストレージが更新時期を迎えることで、ファイルサーバ以外のストレージをオールフラッシュにすることを検討しました。従来のハードディスクによるストレージシステムでは、ディスク障害や消費電力の高さなどの課題がありました。また、各医療情報システムを40台以上の物理サーバで稼働させるなど、省スペース化への課題も残されていました。
大崎市民病院では、データベースにOracleを採用する部門システム群から、オールフラッシュに移行することで検討を開始しました。検討開始後、既存の仮想化基盤とOracle用の仮想化基盤の両方でオールフラッシュのストレージを共用する構築設計が完了し、ピュア・ストレージ「FlashArray//M20 R2」の選定も円滑に決まりました。フラッシュストレージの構築完了後、内視鏡部門システムと生体情報管理システム、そして残りのOracle採用の部門システムを更新しつつフラッシュストレージへの移行を実施しました。
医療システムは、システムダウンが患者の生命に影響する可能性があり、24時間365日、止まることなく稼働させなければいけないという厳しさがあります。シンプルかつ簡単さが特長のピュア・ストレージでは、システムを停めることなく、オールフラッシュへ問題なく移行が完了しました。その結果、仮想マシンの容量はFlashArray//M20 R2を導入後、平均3.5:1に削減されるとともに、物理的にも従来のストレージシステムの3ラックが3Uに削減。消費電力も従来と比較して1/10以下と大幅な削減を実現しました。
大崎市民病院の経営管理部 情報管理課 情報システム係 係長である渡邉裕樹氏は、次のように述べています。
「特に注目したポイントとしては、重複排除の性能が非常に高いこと、そして拡張性が高いことでした。コスト面においても、重複排除によって容量単位を下げられるので、コストメリットがあるということも魅力でした。オールフラッシュへの移行にあたり、内視鏡システムにおいては主に画像を扱うため、その処理の高速化を期待しました。また、生体情報システムは患者のバイタルの記録であり命に直結する重要なシステムであるため、こちらも処理の高速化を中心に効果を期待しました。従来の3ラックが3Uになり省スペース化を実現し、消費電力も大幅に削減されたため、エアコンを常時2台稼働させる必要がなくなり、当初の計画通りに1台は予備として休ませることができています」
FlashArray//M20 R2導入イメージ図