2024 年 2 月 9 日
世界で最も先進的なデータ・ストレージ・テクノロジーを提供する IT のパイオニアであるピュア・ストレージ(NYSE: PSTG)は、 FlashBlade//S(FlashBlade//S500 シリーズ)が、STAC-M3 ベンチマーク・テストにおいて画期的な数値を達成したことを発表し、金融業界が求める性能と拡張性を実証しました。
業界における意義
目まぐるしく変化する高頻度取引やクオンツ取引の分野では、マイクロ秒単位の時間短縮競争が繰り広げられています。金融機関は、クオンツ・アナリスト、データ・サイエンティスト、リスク・マネージャーなどのトレーディング業務を支えるデータ・プラットフォームに対して、高性能、高拡張性、高信頼性を常に求めています。
金融業界団体 STAC(Strategic Technology Analysis Center)は、対話と調査を通じて、金融業界のためのテクノロジーの発見と評価の促進を図っています。STAC が運営する STAC Benchmark Council は、485 の大手金融機関と 60 のテクノロジー・ベンダーで構成され、金融セクター向けに高い価値をもたらすテクノロジーの調査および評価ソフトウェアの開発のためのベンチマークを設定しています。STAC-M3 ベンチマーク・スイートは、ティック分析ベンチマークの業界標準であり、大量の時系列市場データを扱うデータベースのソフトウェア/ハードウェア・スタック向けに設計されています。
ベンチマーク・テストの概要
STAC は、ピュア・ストレージの FlashBlade//S500 を基盤とする包括的なスタックに対して、STAC-M3 ベンチマークのベースライン・テストとスケーリング・テストを実施しました。このスタックには KX の kdb+ 4.0 DBMS が採用され、NFS バージョン 3 を介して、実効容量 266 TiB を持つ 1 台の FlashBlade//S500 シャーシ(ブレード 10 基、ブレードあたり 24 TB のフラッシュ・モジュール 2 基)のデータにアクセスしました。kdb+ ソフトウェアは、8 台の Dell PowerEdge R740xd サーバー(それぞれに 2 基の Intel Xeon Platinum 8260 CPU と 256 GiB のメモリを搭載)に分散配置されました。
ピュア・ストレージのソリューションが STAC-M3 の評価対象となったのは、今回が初めてでした。他社は、高いベンチマーク結果が出るよう、インフラ・スタックとオペレーティング・システムを大幅にチューニングしています。一方で、ピュア・ストレージは、ベンチマーク・ハーネス(ベンチマーク用の枠組み)を、標準の FlashBlade//S500 システム、一般的なサーバーとネットワーク・アーキテクチャ、最小限の構成チューニングで実行しました。これにより、時系列またはティック・バイ・ティックの市場データを扱うプラットフォームとしてピュア・ストレージを導入したお客さまが、最大限の性能とシンプルさを実現できることを実証しました。
STAC-M3 の結果
高速性能
kdb+ 4.0、kdb+ STAC Pack の Compatibility Rev I および、NFSv3 経由で ピュア・ストレージの FlashBlade//S500 システムにアクセスする 8 台のデータベース・サーバーで構成するピュア・ストレージのソリューションは、同台数のデータベース・サーバー、3 台のネットワーク接続フラッシュ・ストレージ・ノードおよび、STAC Pack の Compatibility Rev H で構成するソリューションと比較して、顕著な高速性能を示しました。
- STAC-M3 Antuco 平均応答時間ベンチマークの結果:17 件中 13 件で、10 ユーザーの理論損益における 7 倍の高速化をはじめとする改善が見られた(STAC-M3.β1.10T.THEOPL.TIME)。
- STAC-M3 Kanaga 平均応答時間ベンチマークの結果:24 件中 17 件で、50 ユーザーの 12 日間 VWAB における 1.3 倍~1.5 倍の高速化をはじめとする機能強化が見られた(STAC-M3.β1.50T.YR{1,2,3,4,5}VWAB-12D-HO.TIME)。
さらに、クラウドベースのソリューションとの比較では、FlashBlade//S500 シリーズは、Antuco ベンチマークの 17 件中 9 件で、Kanaga ベンチマークの 24 件中 12 件で優れた結果を出し、速度の面で大きな優位性を示しました。
拡張性
これらの結果は、FlashBlade//S500 シリーズが、金融セクターのティック・データや時系列データのワークロードに対して高い性能を発揮することを実証しています。このプラットフォームは、あらゆる規模のデータセットに対する複雑なクエリを、最大限のスループットと最小限のレイテンシーで実行可能にします。
FlashBlade//S500 シリーズは、ワークロードの量とスレッドの数が増加するにつれて、高度な並列ワークロードを効率的に処理する能力を発揮することが実証されました。このアーキテクチャにより、要件の厳しいクオンツ取引や高頻度取引に欠かせない、シームレスな拡張性が実現しています。
STAC-M3 Antuco のベンチマークは、データセット全体を 1 つのディレクトリに集約した状態で得られた結果です。この結果は、複数のディレクトリへのデータの分散を必要とせずに性能の最適化が可能であること、すなわち、FlashBlade//S500 シリーズが高効率なソリューションを提供することを示すものです。また、ピュア・ストレージのソリューションが、高効率・高効果なデータ管理を可能にすることを裏付けています。
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