2020年1月14日
データを通じたイノベーションでより良い社会の構築に貢献する、オールフラッシュストレージのリーダーであるPure Storage, Inc.の日本法人であるピュア・ストレージ・ジャパン株式会社(東京都千代田区、代表取締役社長 田中 良幸 以下ピュア・ストレージ)は、沖縄科学技術大学院大学(沖縄県国頭郡恩納村、学長 ピーター・グルース 以下 OIST)が、ピュア・ストレージの「FlashBlade」を採用し、イーサネット上の分散環境でも高速アクセス可能なストレージシステムを実現したことを発表しました。OISTではHPC(ハイ・パフォーマンス・コンピューティング)クラスタが構築されていますが、FlashBladeの導入により、コンピューターや研究機器と共有ストレージ間の通信のボトルネックを解消することで、研究機器とHPC間のデータを高速に共有できるコンピューティング環境が可能になりました。
沖縄県恩納村に位置するOISTは、5年一貫制の博士課程を置く大学院大学です。一般的な大学のような学部や学科といった枠組みはなく、単一の研究科・専攻のみを設けた博士課程プログラムを提供し、世界中から集まったさまざまな専門性をもつ研究者からなる60を超える「研究ユニット」が、学際的で先端的な教育研究活動を行っています。OISTのコンピューター環境は、異なる研究室に所属する人やコンピューター、研究機器などがHPCに接続された全学共有のデータ・ストレージにアクセスできるようにすることでコラボレーションを加速させており、コンピューティング環境では、ハイスペックの計算リソース以外にも、ストレージの集約やその使いやすさが求められていました。
最近はGPUを活用した機械学習やディープラーニングの処理が多く、GPUを並列でたくさん使いたいというニーズが増えており、いくつかの研究機器からデータ転送に時間がかかるという課題がありました。OISTでは、ハイパフォーマンスなストレージを提供することはもちろん、それをHPCからだけでなく、ユーザーの環境からも高速にアクセスできるフレキシブルな環境を提供する必要がありましたが、データ転送における遅延の発生をなくすことは大きな課題になっていました。
課題解決に向けて、条件に見合うストレージを探し始め、複数のストレージシステムを検討し2017年からピュア・ストレージの検証を行い、パフォーマンスを確認。一部の研究グループでは、研究機器と共有ストレージ間の通信がボトルネックになっていたために、ユーザー側で独自にストレージを導入していました。ピュア・ストレージを導入したことでそのボトルネックが解消され研究機器とHPC間のデータの橋渡しのストレスを解消することができました。
OISTの科学計算及びデータ解析セクションのセクションリーダーであるタユフェール・エディ氏は、次のように述べています。
「OISTでは一般のユーザー環境やシステム、さらに測定器などを接続するため、イーサネットを使用していますが、こうしたイーサネット上の分散環境でも高速なアクセスが可能なストレージシステムは、ピュア・ストレージのFlashBladeしかありませんでした。イーサネットの環境において、ピュア・ストレージ製品は群を抜いて高速でした」
OISTの科学計算及びデータ解析セクション、HPC及び研究用コンピューティング エンジニアである田仲康司氏は、次のように述べています。
「Evergreen、永久保証という考え方は衝撃的で、ユーザーを第一に考えているという印象を受けました。コントローラ(ハードウェア)のアップグレードがサポートに含まれることは、普通はありません。現在はパフォーマンスの検証の段階ですが、今後は拡張も含めて様々な用途に向けて検討していきたいと考えています。これからもピュア・ストレージと協力して、OISTのコンピューティング環境をより良くしていきたいと思います」
イメージ図