2023 年 12 月 11 日
世界で最も先進的なデータ・ストレージ・テクノロジーを提供する IT のパイオニアであるピュア・ストレージ(NYSE: PSTG)は、米 Wakefield Research に委託して実施した調査のレポートを発表し、人工知能(AI)の導入において各業界の企業が直面する課題と、AI という先進技術に不可欠であるにもかかわらず見過ごされがちなエネルギー要件を明らかにしました。
最新の調査レポート「Drivers of Change: Meeting the Energy and Data Challenges of AI Adoption(変革の原動力: AI 導入に伴うエネルギーとデータの課題への対応)」によれば、AI の真の利活用の促進、エネルギー・コストの抑制、環境保全の目標達成を可能にするためには、データ・インフラの見直しが重要であることが明らかになっています。
調査のハイライト
本調査は、米国および欧州における社員 500 名以上の企業に所属する IT バイヤー 500 名を対象に実施されました。調査結果のハイライトは次のとおりです。
- AI の導入拡大により、計算能力の需要が急増:
AI を導入した企業の 88% で、計算能力の需要が劇的に増大している。半数近く(47%)は、AI 導入後、計算能力を 2 倍以上に増強する必要があった。
- AI の導入によるエネルギー消費の拡大は想定外:
IT バイヤーの 73% は、AI の導入に必要なエネルギー要件を十分に考慮できていなかった。
- エネルギー消費は AI 活用要件の 1 つに過ぎない:
IT バイヤーの73% は、AI の利活用にはデータ管理のアップグレードが必要、または将来的に必要になると回答している。アップグレードの具体的な内容として、データ管理ツール(48%)、データ管理プロセス(46%)、データ・ストレージ・インフラ(46%)が挙げられている。
- ほぼ全員(96%)が、IT インフラの更新を実施済み、または計画していると回答:
IT バイヤーの 29% は、AI の導入によって IT インフラの全面的な刷新が必要になった、あるいは今後必要になると回答している。
- AI の導入がもたらす課題が企業のサステナビリティ目標達成の後退要因に:
89% が、AI の導入後に IT インフラをアップグレードした結果、ESG 目標の達成が困難になったと回答している。しかし、対策を講じている企業もあり、AI を既に導入している、または今後 1 年以内に導入する予定のある企業の 60% が、ESG 目標の達成のため、エネルギー効率の高いハードウェアに投資した、または投資する予定であると回答している。
業界における意義
AI の導入があらゆる業界で増加傾向にある一方で、多くの組織においては、AI の利活用に必要となるインフラの整備が不十分なため、高性能データ処理とエネルギーの要件に対応できず、AI の導入によるメリットを最大限に活かせる状況にないのが実情です。このことは、環境保全に関する目標を含む重要な企業目標の達成に AI を役立てようとする取り組みの障壁となっています。IT バイヤーのほとんどが、CO2 排出量の削減を重大な課題として捉えており、AI のための IT インフラの整備なしでは、企業における IT 目標の達成は不可能であると回答しています。
スマートなインフラの重要性は、かつてないほど高まっています。従来型のシステムは、多くの場合、機械学習を最大限に活用するために欠かせない大規模な AI データのパイプラインをサポートできません。AI の導入が加速するなか、IT 部門は、確実な導入効果を実現するため、効率性・信頼性・性能ともに優れたインフラを必要としています。
エグゼクティブの声